富士山(吉田ルート/ナイトハイク)

登山

初登山。22年9月はまだCovid19による入国規制があり、そろそろ解除されるという話が出てきたので激混みになる前に今行くしかないと思い登ってきた。この時まだ登山自体に興味はなかったが、死ぬまでに日本の象徴的な富士山を一度くらい挑戦してもいいだろう思ってた。 当時は記録を残す予定もなかったのであまりいい写真がないのが惜しい・・。

登山に関しては無知で勝手が全く分からなかったので、個人ブログなどの体験記を読んで予習した。体力的なことは普段から筋トレや運動しているので心配はなかった。登山用装備は持っていないので家にある寄せ集めでいってきた、ページ後半に持って行った装備など記載しておく。また高山病とかいう良くわからないワードが目についたりと、少し心配したが結果的に問題なかった。

いわゆる「弾丸登山」と言われている寝泊りなしで夜に登って朝下りるというやつをやってきた。一般的には推奨されていないが、個人的には別にいいと思っている。人それぞれ体力違いますし、なんでもかんでも一括りにされては困る。しかし、時々勘違い君がいるのも事実で、そういう人が目立つせいで悪い印象を持たれてしまっている。

また危険とは言うけども日陰のない真昼間に登るほうが過酷だと思う、夜はとても快適で涼しく汗だくにならない分手持ちの水分量を減らすこともできるし熱中症リスクも減らせる、日の光を遮る装備も不要、昼間より人が少ないので渋滞も回避できる、人が少ないことで落石の確率も減るなどと個人的にはメリットだらけなのでこの選択をした。メリットもデメリットも人それぞれ、「あれダメそれダメ」って言っている人は自分の価値観を人に押し付けてるだけにしか聞こえない。自分にとって安全で快適な方法で上ればいいと考える。

ただの記録ではつまらないので、あえてどうしても弾丸登山するって人向けに書いてみようと思います。

 

山行記録サマリー

日程 2022年09月01日(木) ~ 2022年09月02日(金)
エリア 静岡県富士宮市
天気/気温 晴れ / 5℃ (山頂)~12℃ (5合目)
ルート 富士スバルライン五合目 (吉田ルート) ⇄ 山頂
歩行距離 14.9km (登り1,606m / 下り1,603m)
歩行時間 13時間

 

アクセス

登山口 富士スバルライン五合目(河口湖口)(MAP
最寄り駅

最寄りバス停

富士登山オフィシャルサイト(Web
※時期により規制などあるので要確認

時期によって車の規制があるようですが、この時は富士スバルライン五合目手前の道路脇にある駐車場までいけて、そこから無料シャトルに乗り換えて、富士スバルライン五合目エリアに到着。

9月の夜なのに予想以上に混んでるなというのが印象的でした。

ここを読んでいる人は多分、とにかく細かいことはいいからとにかく富士山登りたいって感じだと思うので、この富士スバルライン五合目の登山口からスタートさせるのが良いと思います。

 

ルート

水場

なし

山小屋で購入するか、持参するのが基本

 

宿泊地

一応情報として簡単に書いておくと、7合目~山頂の間に沢山山小屋がありました。
詳しくは富士登山オフィシャルサイト(Web)に最新情報がまとまっているのでそちらを拝見すると良いと思います。

 

山行記録

富士スバルライン五合目 (吉田ルート) ⇄ 山頂

富士スバルライン五合目まで車で行き、事前調べによれば高山病対策の一つとして”気圧慣れをするためにすぐ上るのではなく登り始めの場所で1時間くらい待機してから行った方が良い”と複数のサイトで書いてあったので、信憑性はわからないが、やれることはやっておこうと考え駐車場近くの待合室で1時間ほどマッタリする。

その間に炭水化物をたくさん食べてカーボローディング

20:30頃開始。富士スバルライン五合目から「吉田口六合目・富士山安全指導センター」までの道から見えた下界の景色。写真はイマイチだが良い夜景でした。平坦な道が続きこれから日本一の山に登ると思うと気持ちは高まるばかり。

気温は肌寒い程度だったが少し歩いただけで暑い。速攻上着脱いで半袖短パン(中にロングのインナーは着ている)になる。

「吉田口六合目・富士山安全指導センター」だったと思うが、この時間でも安全登山の呼びかけをされていた。安全登山を再度誓った。油断しない。

ここから徐々に登りが始まる。”適度なペース”というのも良く分かってないのでかなりゆっくり歩行&こまめな休憩をしながら進んだ。

7合目「花小屋」に22:40頃到着。「へーこれが山小屋か~」という気持ちで見てた。売店とかあるのか利用の仕方が全く分からないのでスルー。

ここまでの道は足元も平らで普通の道を歩くのと同じレベルだった。”酸素が薄い”という感覚も味わったことがないので楽しみにしていたが、この高さでは全く感じなかった。疲れはないが、かなり早く山頂に到着してしまいそうなので時間を少し潰してから進む。

翌02:30頃 八合目「元祖室」に到着。時間的に丁度良いかまだ余裕がある。高山病もなく体力も良好。ここまでは余裕だった。

この後「九合目」が来るかと思いきや「本八合目」とか「八合五勺」という八合の文字がつく地点ばかり。こういうの意外とメンタル的に疲れる。

ただこの八合五勺辺りから今までに感じたことのない感覚、疲れてないのに息が切れだす、たいして歩いてないのに息切れしだすという症状が出る。これが”酸素が薄い”ってやつだとはこの時まだ気づいていかなったが、九合目に入ったころから確実に認識できた。確実に酸素が薄いって意味が分かる、1,2歩進むだけでゼーゼーする、下界じゃありえない感覚だった。しかし低酸素トレーニングしていると思うと嬉しくなる自分もいた。

山頂直前の鳥居。もうすぐ

登頂! くぅ~・・・達成感はんぱねぇ・・・・。

これが登山してる人たちが得ているものなのか・・・気持ちいい・・。

日の出直前でばっちり予定通り。でも雲が多くていい景色はみれないかなと思ってた。そして事前情報通り山頂は予想以上に寒い。ここでフリース、ウィンドブレーカー(レインウェア)など防寒着を着る。

山頂から登ってきた登山道を見下ろすとまだ同志達が頑張っている。come on!

山頂では寒そうにしている人、ぐったりしている人、思い思いに過ごしていました。

こんな雰囲気

コレをしたく準備してきました。自家焙煎した豆を山頂で挽いてドリップしたコーヒーは最高にうまかったです。コロンビアを全身で感じた後、下山の準備をします。

もう終わりかという気持ちで下山していく

山頂付近の下山道。まだ足元がしっかりとして歩きやすいが、一歩間違えると簡単に奈落の底まで転げ落ちる道をみて、滑落ってよく聞くけどそういうことか。。と納得した。今まで滑落って聞いても、どんだけ運動神経悪いんだよと思っていた程度だった。落石を起こさず一歩一歩丁寧に下りていく

画像はないが、ずっとジグザグジグザグしたルートで同じような道をひたすら狂ったように下山していく、感情のスイッチをオフにしないと気が狂いそうになる。そして足場も砂場の様なソフトな道が多く、上りと違って山小屋がない。

無事下山完了

そしてこれをきっかけに登山に目覚めた。

 

装備

多くのサイトで「アレ必要、コレ必要」と言われているが、本当に必要なのかどうか怪しいものが多く書かれていた、そりゃどれも無いよりあったほうがいいだろうけど、必要か必要じゃないのかで考えたい。そこで実際どうだったのかを書き残してみようと思う。

まず自分の簡単なスペックを紹介する。

体系は標準で筋肉質
超暑がり(都内12月でもTシャツMAN)
すぐ腹減る人
日ごろから運動や筋トレしている

こんな感じである。

以下が実際に持って行ったもので、感想も付けておく

衣類
  • シューズ(メレル カメレオン7 ミドルカット)
    →裏がデコボコしてる運動靴なら問題なく登れると思う。但し下りは砂場みたいな道になっているのでローカットシューズだと砂や小石が靴に入る。嫌なら「ゲイター」という足首の周りにカバーみたいなもの装備するか、ミドルカット以上の靴にすれば問題ない。
  • レインウェア(ワークマン)
    →持って行っとけ。ひらひらするポンチョじゃなくてちゃんと装着できるジャケットタイプがいい。風が吹くとかなり邪魔で動きづらい。雨が降らなくてもウインドブレーカー代わりになるので兼用できる。こんな暑がりでも山頂では震えるほど寒かった。
  • ベースレイヤー(海用長袖ラッシュガード)
  • 化繊Tシャツ半袖(マリンショップで買ったやつ)
  • ハーフパンツ(普通のコットン)w/タイツ
    →動いていない時は肌寒いかもしれないが、上りも下りも行動中はかなり暑いので薄着でOK。上下ともにロングのインナー着ておくと調整しやすい。
  • グローブ(サロモン スノボ用)
    →手袋も山頂であると助かる。手の冷えが気になるタイプの人は持っていくとよい。行動中はいらないが山頂で末端の冷えはやっかいなので、薄いのでもいいからもっていっとき
  • ニット帽(コロンビア)
  • ネックウォーマー(サッカーで使ってたやつ)
  • フリース(ワークマン)
    →これもまさか使うとは思ってなかったアイテム。山頂限定で使った。真夏でも山頂はこれほど冷えるのである。
ギア
  • バックパック28L(アクアパック)
    →軽量で防水にこしたことないが、必要な荷物が入れば何でもOK。だけど肩掛けとか手持ちはやめときな。ちゃんとバックパックがよい。両手が自由だと便利だし、バランスもとりやすい。
  • ウエストポーチ(コールマン)
    →無くてもOKだがバックパックを下ろしたりするのが面倒だと思ったので、使ってみたらかなり便利だった。
  • ヘッドライト(Gentos) w/予備電池
    →「こんなのいるの?頭につけるの嫌なんですけどー」と思ってたけど、しぶしぶ買った。
    絶対持っていけよ。この登山で一番必要で役に立ったものがコレ、これなしで夜や日が暮れた時間帯は行動できない。
  • ボトル(ナルゲン 1L)
  • シングルバーナー(SOTO ST-310SB)
  • ヤカン(Amazonノーブランド)
  • CB缶ロングx1
  • 折り畳み座布団(キャプテンスタッグ)
  • サングラス(オークリー)
  • スマートウォッチ(Garmin Instinct2 dual )
  • モバイルバッテリー(Anker 16000mAh)_
    →この辺は好きにしたらいい。必須でもない。モバイルバッテリーは意外と使わなかったのでなくてもいいかもしれない、意外と重いし。サングラスは下山時の日がきついので良い。
その他
  • 大量の食料
    →2,3kgくらいの食料を持って行った。とても腹が減るだろうと思って多めに持って行ったが8割くらい余った。無駄な荷物であった。
  • 水 4L
    →最低2Lは持って行きな。それ以上は個人差あるから何とも言えない。自分は3Lで丁度だった。
  • カメラ(オリンパス TG6)
  • コーヒー用具一式(ミル、豆、ドリッパーなど)
  • トラッシュバッグ(モンベル)
  • 衛生品(歯ブラシ、コンタクト用品、テーピング、痛み止め薬など)
    →ゴミは絶対持って帰ろうな、頼むよ。痛み止めやテーピングは保険みたいなもので、足の不調時にはかなり使える、大した荷物にならないし余裕があるなら持って行ったほうがいい、特に登山に慣れてないならなおさら。

 

こんな感じで家にあったものの寄せ集めで上ったが問題なかった。

もちろん高価な登山装備をそろえていくに越したことはないが、単調な山なのでそんなに凝った装備は必要なかった。この登山で購入したものはヘッドライトだけ。

山頂は気温に加えて風もあるので予想以上に冷える。自分は極度の暑がりだったが渋々持って行った防寒着は最高に役立った。他の山と違い山の周りに何もないので風が吹けばもろに喰らう。

唯一持ってなかったもので、あったほうがいいなと思ったものはトレッキングポール。あったらかなり楽だったと思う、持っていなかったので全て足で支えていたので結構疲労がたまった。
上りは8合目から頂上までの区間は体験したことのない酸素の薄さに苦戦する、その時にポールがあると随分違うと思った。
また下りも延々と続くので嫌な感じに筋肉が痛みだす。疲労軽減するためにもあるとよいしバランスも崩しやすいのであるとよかった。どうしても下りで足の筋肉が痛くなったら横向きや後ろ向きで歩いてみるといい。信じられないくらい楽だから。但し進行方向には絶対注意な。

では楽しんで

 

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