きっかけ
2024年12月の丹沢縦走の時に痛めた膝がなかなか治らず2025年を迎えてしまった。登山も行けないので神頼み(初詣)にでも行こうかと思った時、「あれ、神社に行くんだっけ寺に行くんだっけ?」という疑問からすべてが始まった。
アウトドアに行けない時間を使って神道の本を読み漁った。すると「今すぐ伊勢神宮に行かなくては・・」と思い始めたところから熊野古道を歩くというところに繋がった。
段々調子も良くなった1月中旬に日帰り登山をテスト歩行した。合格、問題なし。天候と準備を見計らって1月下旬には出発することにした。
伊勢路と中辺路を選んだ理由
熊野古道は「いつか歩こう」と思ってたくらいだったが、まさかの急展開で一気に現実になった。
熊野古道は一本道ではなく複数のルートがあるのでどこを選ぶのか考えたが、そんなに時間は掛からなかった。伊勢神宮に行くのはマストだったので、唯一繋がっている「伊勢路」にすぐに決まった。
伊勢路の到着地点が「熊野速玉大社」となる。熊野三社と言われる一角だ。どうせなら三社とも行ってしまいたいと思い始める。「ついでについでに。。」と追加ルートを増やしがちな性格である。
丁度、熊野速玉大社から「中辺路」というコースが存在していた。このコースは熊野那智大社と熊野本宮大社も経由する正に望んでいた熊野三社総なめコース。そうと分かれば伊勢路と中辺路を繋げてしまえばいいと思って決めた。ざっと300kmくらいだし7日~10日あれば行けるかなという計算で、日数は流れに任せることにした。最終地点は紀伊田辺駅という伊勢とは真逆の場所となるので紀伊半島横断することになる。
テント泊が便利だった
最初は宿泊で楽をしようと考えていたが、一日の移動距離も分からないし電車の待ち時間や移動時間もめんどくさそうだったのでテント泊に切り替えた。この切り替えた瞬間に宿や時間を気にしなくてよくなったので楽だった。また費用面からも安上がりになるしいいこと尽くし。実際結果から考えてもテント泊で正解だった。
事前に調べた以上にテント張れそうな場所があった。トイレも水道もかなり豊富にあるのでこちらもさほど困らない。水道が沢山あったので行動中は500mlしか水を運ばなくて十分だった。ただ浄水器は持っていった方が良いと思う。
山道、峠道以外では自動販売機も多いので水分補給は問題ないと思う。
一応、宿についても触れておくとこちらも混んでるシーズンでない限り当日予約でも空きは結構ある感じだった。泊まりたいエリアに宿が無くても電車に乗って他の駅に行けば選択肢は限りなくあると思っていい。駅やバス停は常に熊野古道に密接した場所にあるので何かあったときでもそう遠くない場所に何かしらある。これにより結構無理して歩いても大丈夫だという安心感があった。
山行記録サマリー
日程 | 2025年01月28日(火) ~ 2025年02月05日(水) [9日間] |
エリア | 紀伊半島 / 三重県、和歌山県 |
歩行距離 | 約330km (登り11,033m / 下り10,938m) |
歩行時間 | 84時間 |
アクセス
ルート
総歩行距離 約330km
■1日目 01月28日(火) 約40㎞/8.5時間
伊勢神宮内宮 → 伊勢神宮外宮 → 田丸駅 → 女鬼峠 → バカ曲がり → 川添駅周辺
気温:7度~-2度
■2日目 01月29日(水) 約44㎞/10時間
川添駅周辺 → 三瀬坂峠 → 大内山駅 → ツヅラト峠 → 紀伊長島駅周辺
気温:7度~-2度
■3日目 01月30日(木) 約33㎞/9.5時間
紀伊長島駅周辺 → 一石峠 → 三浦峠 → 始神峠 → 馬越峠 → 尾鷲駅周辺
気温:9度~1度
■4日目 01月31日(金) 約30㎞/9.5時間
尾鷲駅周辺 → 八鬼山 → 三木峠 → 羽後峠 → 甫母峠 → 二木島峠 → 逢神坂峠 → 新鹿駅
気温:10度~0度
■5日目 02月01日(土) 約37㎞/12時間
新鹿駅 → 大吹峠 → 松本峠 → 花の窟神社 → 熊野速玉大社
気温:10度~0度
■6日目 02月02日(日) 約41㎞/10時間
神倉神社 → 熊野速玉大社 → 小狗子峠 → 大狗子峠 → 熊野那智大社 → 那智高原公園 → 地蔵茶屋跡
気温:11度~1度
■7日目 02月03日(月) 約34㎞/9.5時間
地蔵茶屋跡 → 越前峠 → 小雲取山 → 百間ぐら → 熊野本宮大社 → 水呑王子
気温:5度~-3度
■8日目 02月04日(火) 約39㎞/10.5時間
水呑王子 → 発心門王子 → 小広王子 → 十丈峠 → 高原熊野神社 → 滝尻王子
気温:5度~-2度
■9日目 02月05日(水) 約29㎞/8時間
滝尻王子 → 稲葉根王子 → 紀伊田辺駅
気温:5度~-3度
山行記録
1日目:伊勢神宮内宮 → 女鬼峠 → 川添駅周辺

2日目:川添駅周辺 → ツヅラト峠 → 紀伊長島駅周辺

3日目:紀伊長島駅周辺 → 馬越峠 → 尾鷲駅周辺

4日目:尾鷲駅周辺 → 八鬼山 → 新鹿駅

5日目:新鹿駅 → 松本峠 → 熊野速玉大社

6日目:神倉神社 → 熊野那智大社 → 地蔵茶屋跡

7日目:地蔵茶屋跡 → 熊野本宮大社 → 水呑王子

8日目:水呑王子 → 小広王子 → 滝尻王子

9日目:滝尻王子 → 稲葉根王子 → 紀伊田辺駅

その他役立つ情報
総合サイト
いくつか調べた中でここが一番まとまっていると思う。各ルートへの必要なリンクもあって計画段階で一番利用したと思う。
地図
民宿などで宿に泊まらずテント泊でいくなら、バッテリー消費を抑えるためにも地図は紙ベースにしておくとバッテリー消費が抑えられる。GPS使わず地図を見るもどかしさはあるけど、意外と慣れてくるしこのアナログ感が楽しいと感じることも多かった。どうしても居場所が分からない場合のみにGPSを使うようにしたらいいと思う。
下記は実際に使った地図。現地の観光センターで冊子としてもらえるけどカラーでいい紙使っているので重い。自分は事前に家でプリントアウトして持っていった。不要になったページはどんどん捨てていった。
伊勢路
ここに公式無料MAPがある。数が沢山あるが、「北部、南部、中部」の3つに分かれているMAPが一番見やすいと感じた。
「熊野古道伊勢路ナビ」保険としてブラウザに起動しておくと便利。Google Mapアプリを開いて居場所を確認するよりルート確認しやすかった。
中辺路
このMAPが一番見やすいと思う。
装備
衣類
- シューズ(Brooks Caldera6 ローカット)
- ドライレイヤー(ミレー ドライナミックメッシュ 半袖)
- ベースレイヤー(モンベル ジオライン MW ロングスリーブ)
- ベースレイヤー(アルペン iHEATメリノウールインナー)
- ミドルレイヤー(ミレー サーマルメッシュライナーQDフーディ)
- レインウェア(ミレー ティフォン50000)
- レインパンツ(ワークマン INAREM)
- 防水ソックス(おたふくグローブ)
- ダウンジャケット(モンベル アルパインダウンパーカ)
- ダウンパンツ(Naturehike)
- ダウンソックス(Naturehike)
- 靴下(デカトロン ケシュア SH500)
- 帽子(無名 ランニング用)
- 帽子(ニット帽 コロンビア)
- グローブ(デカトロン ミトン付きグローブ)
- グローブ(おたふくグローブ JW-145)
- グローブ(雨用 テムレス)
- 着替え
ギア
- バックパック40L(モンベル アルチプラノパック)
- ウェストポーチ(コールマン)
- テント(Zane Arts YAR-1)
- 寝袋(モンベル800#3) w/インナーシーツ、カバー、マクラ
- スリーピングマット(Klymit イナーシャ X フレーム + Evernew トレイルマット100)
- ヘッドライト(Gentos) w/予備電池
- ソフトフラスク(無名 500ml)
- ウォーターキャリー2L(Evernew)
- シングルバーナー(SOTO ST-350)
- アルミクッカー(無名の安物)
- テーブル(100均)
- 浄水器(ソーヤーミニ)
- マグ(スノーピーク ステンレス シングル 300ml )
- サーモボトル(モンベル アルパイン サーモボトル500ml)
- CBロング缶x1
- イスカ ウェザーテックポーチ7
- サングラス(オークリー)
- スマートウォッチ(Garmin Instinct2 dual )
- モバイルバッテリー(Anker 16000mAh)
- トレッキングポール(無名 1本)
- 傘(Waterfront)
- 防水シューズカバー
その他
- カメラ(Sony α6400)
- ミニ三脚(マンフロット MTPIXI-B)
- 食料
- 水
- コーヒー用具一式(ミル、豆、ドリッパーなど)
- トラッシュバッグ(モンベル)
- 衛生品(歯ブラシ、コンタクト用品、テーピング、痛み止め薬など)
- エマージェンシーキット