丹沢東西縦走(ヤビツ峠→山中湖)

登山

以前北岳で知り合った友人が丹沢東西縦走したいというので一緒に行くことにした。

2泊3日で行くことにしてたので、どうやって3分割するかがポイントだった。特に丹沢は水の確保が難しいので水場探しに苦労した。不動ノ峰休憩所は水場はあるが枯れている時もあるので不確実性が高く、犬越路南側を下るのは距離が結構あるのでできれば避けたかった。そんな中白石峠から20分程度下ったところに豊富な水源があることを知ったのでそこで確保できること前提で計画を立てた。またトイレも欲しかったので、距離と水場の位置を考えて犬越路避難小屋と畦ヶ丸避難小屋に泊まることにした。

初日はヤビツ峠から03AMスタートを予定していたので、その時間まで秦野駅近くの万葉の湯でリラックスして時間を待った。ヤビツ峠まではタクシーで行き、時間にして20分程度で片道6000円~7000(深夜料金)で到着できた。

時間も時間なのでひと気が全くないかと思ったけど、さすが人気の山(塔ノ岳)、こんな時間なのに登山者が何組早速スタートし塔ノ岳まであと2kmというあたりから右膝の裏外側が痛くなり一気にペースダウン。初めは「早くも疲れてきたのか??」と思ってたけど段々痛みに変わってきた。痛みで曲げることが出来なくなった。超序盤から最悪なスタート・・。

塔ノ岳は-9℃で寒かったが、景色は最高に良かった。前回初めて来たときは真っ白だったのでここでこんな景色が見れるとは思わなかった。

なんとか右脚引きずりながらほぼ左脚一本で歩く。久を曲げなければ全然痛みは無いとはいえ膝曲げないのが難しい。一応バディに告白。人の計画に乗っかり足を引っ張るという何という虚しさ・・・。

蛭ヶ岳から檜洞丸までは”上級者コース”という看板が書かれていたけど、問題なく通過できた。蛭ヶ岳から下るときが少し急だったのと、道が多少細くなる箇所があったくらいで危険個所は特になかった。なんとか日没までに犬越避難小屋に到着。誰もいなかったので広々使った。足の状態によっては明日下山する案も浮上した・・。

2日目、目が覚めた瞬間に一番気になる膝のチェック。うーん、膝は痛いまま。良くも悪くもなっていないし、今日予定通りのルートを通るなら10km程度と短距離なのでなんとか行けるだろうと判断し決行。

変な歩き方にはなるが人間の適応能力には驚かされる。段々慣れてくるし変な歩き方が上手くなってきている。この日は重要なミッションがあり、それは白石峠を下って水を補給すること。白石峠を下っていくが周囲はカスカスのカラカラで気持ちいいほど乾燥している。不安になりながらも予定の場所まで下ると突如小川が現れ豊富な水があった。水補給後は無事畦ヶ丸避難小屋に到着。意外と人が多く、他に1人組が2組いて計4人で小屋泊となった。

3日目の最終日、この日は山中湖までいく。ここ3日間で一番距離があるので、脚の具合も考慮し早めの03AM頃出発とした。この日のルートは比較的穏やかな道が多かったので思ったよりいいペースで進むことができた。富士岬平や鉄砲木ノ頭では富士山と河口湖の綺麗な景色を展望することができて最高だった。

最後に三国山に寄ってから石割の湯までいきゴールした。

予期せぬ怪我には気をつけよう。というか、ケガをしたときに何ができるか、どうするのかの判断が大事なので自分の体と仲間とよく相談して行動するのは大事。年間300日以上筋トレや運動をして毎日体のケアをしていても起きるときは起きる・・。

 

山行記録サマリー

日程 2024年12月15日(日) ~ 2024年12月17日(火) [3日間]
エリア 丹沢 / 神奈川県、山梨県、静岡県
天気/気温
12月15日 晴れ / -9~6℃
12月16日 晴れ / -5~7℃
12月17日 晴れ / -5~7℃
歩行距離 55.1km (登り4,852m / 下り4,617m
歩行時間 32時間

 

アクセス

登山口 ヤビツ峠
往路 ・秦野駅(タクシー) → ヤビツ峠
復路 ・石割の湯/平野(富士急バス) → 富士山駅 → 中央線
・石割の湯/平野(富士急バス) → 御殿場駅 → 小田急線/東海道本線
・平野(高速バス) → 新宿※富士急バス(時刻表

 

ルート

■12月15日(日) 約21㎞/12時間
秦野駅 → ヤビツ峠 → 塔ノ岳 → 蛭ヶ岳 → 檜洞丸 → 犬越路避難小屋(1泊)

■12月16日(月) 約11㎞/7時間
犬越路避難小屋 → 大室山 → 白石峠(水補給) → 畦ヶ丸避難小屋(1泊)

■12月17日(火) 約23㎞/9.5時間
畦ヶ丸避難小屋 → 菰釣山 → 三国山 → 石割の湯

 

宿泊地・避難地

 

水場

  • 護摩屋敷の水(ヤビツ峠付近)
  • 不動ノ峰休憩所(標識在り、場合によって枯れている可能性もあり)
  • 犬越路南側を結構下るとある
  • 白石峠から20分程度下ったところにあり
  • 畦ヶ丸避難小屋に雨水タンクあり
  • その他、有人山小屋で買うことも可能

 

山行記録

1日目:秦野駅 → ヤビツ峠 → 塔ノ岳 → 蛭ヶ岳 → 檜洞丸 → 犬越路避難小屋(1泊)

秦野駅 → ヤビツ峠

20:30頃、万葉の湯へ向かい深夜まで時間をつぶす。バスロータリーからシャトルが出ているはずなのに定時に所定場所に到着して数分待つもシャトルが来ない。恐らく早めに出発してしまったのだろうと徒歩で向かう。大した距離ではない。

混んでるとは言わないが、深夜まで意外と人が多くいた。

03:00頃、アプリでタクシーを呼んでヤビツ峠に到着。登山者じゃない人や登山者の人も何人かいた。意外と人が多いんだな

 

ヤビツ峠 → 塔ノ岳

まずは塔ノ岳を目指す

二ノ塔。見ての通り月光が明るくて暗闇感は少なくなかった。

夜景も見れた。

日没までに犬越路避難小屋まで行きたい。後半バテてもいけないので丁度いいペース配分を保ちながら慎重に歩く

三ノ塔を過ぎたあたりで段々日が昇ってくる様子が綺麗だった。

ヘッドライトも不要なくらい明るくなってきた。

だいぶ道がやられちゃってるなあ

江の島発見

日の出きた。めちゃくちゃ綺麗だけど、右膝裏外側に違和感はもう感じてた。

尊仏山荘。

07:00頃、塔ノ岳山頂到着。結構人がいて驚いた。-9度でめちゃくちゃ寒い。

ウインドブレーカーになるものを着ないと冷える。自分はいつもミレーのティフォン(レインウェア)着てる。めちゃくちゃ便利。

朝日が赤くて富士山の方向も薄っすら赤くて凄くよかった。

 

塔ノ岳 → 蛭ヶ岳

次は蛭ヶ岳へ

08:30頃、丹沢山&みやま山荘に到着。トイレ休憩

この稜線を歩いていきます。

やっぱ富士山は雪があると映える。今年は雪が付くのが遅かった。

初日は食料などの荷物が多いのでこれで外付けして対処。水にも強く汚れた衣類も、濡れたものいれても耐えてくれるので便利。

不動ノ峰休憩所。めちゃくちゃ綺麗。

不動ノ峰休憩所の分岐で水場がある。水ら行けど手前のポールに標識も付いてる。枯れている場合もあるらしいので不確実性あり。

鬼ヶ岩。稜線歩いていると急に出てくる岩地帯。

膝が痛くて全然スピードがでない・・

蛭ヶ岳山荘。

10:20頃、蛭ヶ岳。ここで少し休憩。実は足痛めていること告白。下山案提案されるが拒否、一先ず今日の目的地まで行った後に状況見て判断することに。

 

蛭ヶ岳 → 檜洞丸

上級者向けらしい。この足の調子が悪いときに・・ったく

再スタート、急な下りが続く。足を曲げずに上るのは意外といけるが、下りはどうしても曲がってしまうので完全に片足だけで下りることになる。遅い・・・。

グローブはこの2つを使ってたけど十分だった。なにより脱いだり着けたりする必要が無いのでとても便利。

蛭ヶ岳方面を振り返るとこんな感じ。体感通り急だったなあという印象

鹿の群れが居たけど全然人間慣れしている様子。逃げる気なし

檜洞丸までもう少し、右足が完全にお荷物状態日没までに小屋に到着できるのかな・・

これを見たかった。

青ヶ岳山荘。ちゃんと青色でほっとした

14:00頃、檜洞丸。上級者向けと書いてあったけど思ったほどではなかった。寧ろこの先の方が要注意箇所が多かった。

 

檜洞丸 → 犬越路避難小屋

落ちたらたまったもんじゃないな。風が無くて良かった。

真下に下りていくような鎖場が連続で出てくる。ケガ人にはハードルめちゃくちゃ高い。落ちないことだけに集中。

日が落ちてきたが、もう200mくらいで小屋なので安心してのんびり歩いている。

16:30頃、無事到着。足の痛みでペースがめちゃくちゃ遅かった割には日没前には到着できたこと考えると、普通の状態なら結構早く着けたんだなと思った。

そしてこの時が足の痛みがピークだった。少しでも膝が曲がると激痛。明日は無理かなという気持ちも増してきていた。

小屋内最低気温は6度くらいだったので防寒していればそこまで寒さは感じないレベルだった。明日下山するかしないかは明日起きた時の状態で決めることにした。

 

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